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/tachiha/ - たちは板κ

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abef6abb No.4730

b76fbfa3 No.4913

夕暮れ時の優しい西日が、街路樹の隙間からおしゃれなカフェのテラス席を黄金色に染め上げていた。
立ち並ぶガラス窓に反射するオレンジ色の光の中、そこには制服に身を包んだ仲睦まじい三人の少女たちが腰掛けている。
目の前には、たっぷりとホイップクリームが盛られた冷たいフラペチーノが置かれ、ストローを挿したグラスを前にして、彼女たちは他愛のない放課後の雑談に花を咲かせていた。
一見すると、どこにでもある平和な女子高生の放課後の一コマ。
だが、その内実は、世界で最もカオスな爆弾を三つ並べたような狂乱のるつぼであった。


「いやぁ、まさかこの歳になって、ピチピチの女子高生の肉体に意識だけがスリップするなんてな! しかもこのフラペチーノとかいう洒落た飲み物、甘さが五臓六腑にしみわたるぜ!」
左端の席で、頬杖をつきながら遠い目をしている黒髪の美少女。
その口から飛び出したのは、どう聞いても昭和の香りを色濃く残す、中年のむさ苦しいオジサンの独り言だった。
彼女――外見は整った黒髪の美少女・蓮見葵(はすみ あおい)の中身は、先週まで深夜残業と上司のパワハラに耐え続けていた、しがない42歳のサラリーマン・大木猛(おおぎ たけし)その人であった。
ある日突然、見知らぬ女子高生のベッドで目覚めて以来、彼はこの過酷かつ背徳的な「女子高生憑依ライフ」をサバイバル中である。



「おじさん、また声に出てるっての。まったく、これだから現代の一般人は……。任務中の気が散るから少しは自重しろよ、おっさん」
中央の席で、キャラメル色のロングヘアを揺らしながらフッと微笑む少女が、呆れたようにため息をついた。
彼女の名前は西園結衣(にしぞの ゆい)。
一見するとクラスの人気者で、キラキラした女子高生のそれなのだが、その制服のスカートの裾やローファーの裏には、特殊合金製のクナイや微小な手裏剣が隙間なく仕込まれている。
そう、彼女の正体は、現代社会の裏で暗躍する忍びの一族の末裔であり、現在進行形で「変身の術」によって女子高生に擬態している現役の忍男・影山零(かげやま れい)であった。
今日の放課後も、組織の尾行をかわすためにこの制服をまとっているのだが、なぜか一般女子高生の生態に馴染みすぎて、自分でも危うくアイデンティティを見失いかけているところだった。

b76fbfa3 No.4914

「もー、二人とも! せっかくのおしゃれカフェなんだから、もっと女子っぽい会話しようよー! ほら、次の模試の範囲とか、昨日のイケメン俳優のドラマとかさぁ!」
そして右端の席で、一番大きな声で笑いながらストローをくわえている少女こそ、正真正銘の生粋の女子高生・高瀬彩美(たかせ さいみ)であった。
彼女は、目の前の親友二人(の中身がそれぞれ中年オジサンと男の忍者であることなど露知らず)が、今日も今日とて奇妙な言動を繰り広げていることに、全く気づいていない。
「ねえねえ、葵ちゃん、さっきから独り言多いよ? それに結衣ちゃん、またそんな大人びたこと言って……私たち、もうすぐ高校二年生なんだから、もっと青春しよ? ね?」
彩が無邪気に笑いかけながら、自分のグラスを軽く掲げる。
(あぁ、この純真無垢な女子高生の前で、俺が中年だとバレたら社会的に即死する……!)
(くそっ、この変身の術、解くタイミングを完全に逸したぞ……このままでは本当にカフェのスイーツの虜になってしまう……!)
(えへへ、彩美ちゃん今日も可愛いなぁ。って、いかんいかん、俺は42歳の妻子なし独身だった!)
三者三様の絶叫と、まったく噛み合わない思惑が、夕暮れのテラス席の甘い香りに溶けていく。
秘密だらけの三人が織りなす、前代未聞の放課後スクールライフの幕が、今まさに切って落とされた――。

f86c9c79 No.4925

すごくわかりやすくて面白く読まさせていただきました。続いていけることを切に願います。

f86c9c79 No.4929

※ No.4914 の方の

「もー、二人とも ! せっかくのおしゃれカフェなんだから、もっと女子っぽい会話しようよー ! ほら、次の模試の範囲とか、昨日のイケメン俳優のドラマとかさぁ ! 』

女子高生・高瀬 彩美 (たかせ•さいみ) の質問に対する蓮見 葵(はすみ•あおい) (中身は中年オジサンの大木 猛(おおき•たけし) )と、西園結衣(にしぞの•ゆい) (中身は忍者男の影山 零(かげやま•れい) ) は見事にハモった。

「「女子っぽい会話 ? 次の模試の範囲 ? 昨日のイケメン俳優のドラマのこと ? もうすぐ高校二年生なんだから、もっと青春しよ って ? 」」

ここまで見事にハモるとは思わなかった高瀬彩美(たかせ•さいみ)ちゃんはますます話の噛み合わなさに歯噛みする思いで、目の前の親友のやり取りに頭を痛めてしまいました。

(なにこれ………全く話が噛み合わないんですけど ! 一体どうしたらいいのぉ ! ? )

蓮見葵 (の中身の大木猛)、西園結衣 (の中身の影山零)は、まだ意識だけスリップしていまいち状況がわかっていない。でも、純粋無垢なきっすいの女子高生である高瀬彩美(たかせ•さいみ)ちゃんには果たして信じてもらえるように、正直に話すべきか、悩みまくっていたのだった。が、このままではいけないと思い、口を開いたのは葵 (猛) だった。

葵 (猛) 「……… ねぇ、彩美(さいみ)ちゃん。私たちのことなんだけど、私たち見た目通りの女子高生じゃないのよ。私………こんな姿をしているけど中身は42歳のサラリーマン男性で、気付いたら彼女の中にいたんだよ。ごめんね、だますような真似をしてとりつくろうとして」


結衣 (零) 「………実は私も、女子高生に擬態しているの。私の正体は忍者のまつえいで、あちこち護身用に武器を携帯しているのよ」

蓮見 葵 (大木 猛) と 西園 結衣 (影山 零)の呟きにいきなりのことで彩の(さいみ)ちゃんは余計に理解に苦しむことになってしまったのです。

28dfdf62 No.5000

(どうしよう……… でも、親友2人の中の人を放っておくわけにもいかないし。ここは私が頑張らないと ! )

やがて、高瀬(たかせ)彩美(さいみ)ちゃんははぁと息を軽く吸うと、蓮見葵の姿を借りた大木猛と、西園結衣の姿を借りた影山零の心配を振り払うため、優しい声を意識しながら話しかけていきます。

「わ、私がっ ! よかったら、女の子としての過ごし方をレクチャーしてあげる。葵ちゃんや結衣ちゃんの中身が違う話は真実でも、認識の違いがそもそも違うなら、私で思いっきり練習していけばいいんだよ ! といっても、いきなりはきついかな。んっと、じゃあね……… 」とあごに手を当てながらこの後のプランを組み立てていく。その様子に、この後ノープランの2人はとりあえず申し出てくれた彩美ちゃんにまずは合わせて見ようと考え方を改めようとした。

※ エピソードを考えてくれた方、話の腰を折ってしまってすみません。この2日間で更新がなく押し流されてしまったので、消滅を防ぐためにあえて書かせていただきました。もしかしたら、明日以降はまた押し流されていく感じになりそうなのでその時はまた対応をお願いします。

ee61ecfe No.5074

※2026/10/29/木以降、殆ど続編につながらず常に押し流され状態にあっているので消滅しないようにして下さい。



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